スキルアップ研修メニュー(2023年度)

こちらでは、2023年度の内部監査向上を目的としたスキルアップ研修メニューを公開しています。詳細の確認をご希望する方はお気軽にお問い合わせください。

目次

内部監査高度化スキルアップ研修メニュー

  1. 内部監査の効果と効率を向上するインタビュースキル 
  2. 納得と合意を得るためのファシリテーションスキル
  3. 内部監査の成果を倍増するドキュメンテーションスキル
  4. 内部監査高度化のベースとなるアシュアランススキル
  5. 内部監査高度化の最大の難関である根本原因分析スキル
  6. 内部監査高度化を達成するためのフォワードルッキングスキル
  7. 内部監査高度化に向けたカルチャー監査のキーポイント
  8. 不正対応監査のキーポイント
  9. 機動的な内部監査を実現するリスクベース監査手法
  10. 今事務年度における当局の方向性と着眼点

内部監査の効果と効率を向上するインタビュースキル

  1. 内部監査高度化におけるインタビューの位置付け
  2. 効果的かつ効率的なインタビューのための事前準備
  3. 内部監査現場の各局面に応じた3つのインタビュースタイル
  4. インタビューにおいて的確に問題点を発見する手法
  5. インタビューにおいて根本原因の手がかりを引き出す手法
  6. 先方の反論を活用して納得と合意を得る手法
  7. リモート監査における留意点
  8. 事例演習

金融庁からの「金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題」の公表を受け、金融機関においては、リスクベース監査(第2段階)や、経営監査(第3段階)に向けた内部監査部門の取組みが一段と加速していることが見受けられます。

こうした中、内部監査の現場では、効果的かつ効率的な問題発見や、根本原因の究明、さらに監査対象部署の納得と合意をスムーズに得るためのインタビュースキルがこれまで以上に重要となっています。

本テーマのセミナーでは、内部監査の効果と効率を向上させる実戦的なインタビュースキルについて、講師の豊富な現場経験による事例を示しながら、わかりやすく説明します

納得と合意を得るためのファシリテーションスキル

  1. 内部監査を取り巻く厳しい環境
  2. ファシリテーションとは何か
  3. 監査対象部署から全面的な協力を引き出す4つのキーポイント
  4. 監査目的の達成に向けた事前準備の具体的内容
  5. 監査対象部署との信頼関係の構築手法
  6. 実効性のある議論を呼び込む視覚化手法
  7. 監査対象部署からの反論に対する的確な対応手法
  8. 事例演習

内部監査高度化においては、問題事象の発見のみならず、根拠を明示したアシュアランス、根本原因の究明に向けて、従来よりも広範囲かつ深度ある検証が強く求められています。

また、効果的かつ効率的な内部監査の実施のためには、監査対象部署の積極的な協力を得ることが重要となっています。

こうした中、限られた時間内に先方との合意が必要となる監査現場において、ファシリテーションスキルが大きな効果を発揮した事例がいくつか見受けられます。

本テーマのセミナーでは、内部監査現場において、すぐに活用できるファシリテーションスキルについて、実践事例を示しながら、わかりやすく説明します。

内部監査の成果を倍増させるドキュメンテーションスキル

  1. 報告書、調書の記載におけるさまざまな流儀と特徴
  2. 報告書構成の論点:定型重視か自由度重視か
  3. 視覚化の論点:何をどこまで視覚化すると効果的か
  4. 記載順序の論点:経営陣から高く評価される手法
  5. 階層構造の論点:効果的に伝達できるツリー構造の留意点
  6. 語句使用の論点:検証の成果をアピールする細かな表現手法
  7. 監査調書作成における留意点
  8. 事例演習

内部監査の成果を表現する監査報告書や監査調書の作成方法については、従来からの蓄積によって、本邦では、さまざまな流儀と作法が見受けられます。

一方で、内部監査高度化に向けて、検証の成果をこれまで以上に効果的かつ効率的に、経営陣、監査対象部署、規制当局等にわかりやすく伝達することが強く求められています。

本テーマのセミナーでは、監査報告書の視覚化や語句の使用に関する試行錯誤の事例や、外部品質評価における気づき事項に基づいて、内部監査の成果を倍増するドキュメンテーションスキルについて、わかりやすく説明します。

内部監査高度化のベースとなるアシュアランススキル

  1. 当局はアシュアランスに何を求めているか
  2. 監査現場が直面するアシュアランスの3つの課題
  3. 有効性・実効性の判定方法
  4. アシュアランスの判定基準
  5. 効果的な事前準備の方法
  6. COSOのフレームワークの活用方法
  7. 事例演習

内部監査とは、グローバルな基準において、客観的なアシュアランスとコンサルティングの活動であるとされています。こうした中、アシュアランスは、内部監査の現場において、エビデンス確保の観点から、問題事象の発見よりも難しいものとなっており、取り組み途上となっている金融機関が散見されます。

また、コントロールを網羅的かつ的確に評価するための有力な手段とされているCOSOのフレームワークについても、具体的に活用する場合、取扱いが容易ではなく、対応に苦慮しているように見受けられます。本テーマのセミナーでは、アシュアランスの具体的手法と留意点や、COSOのフレームワークの活用方法について、わかりやすく説明します。

内部監査高度化の最大の難関である根本原因分析スキル

  1. 根本原因分析に対する大きな期待
  2. 従来の分析手法(なぜなぜ分析等)でどこまで到達できるか
  3. 根本原因分析のための具体的な手段
  4. 直接原因の大きな壁をどのように超えるか
  5. 根本原因分析に向けた2つの効果的なアプローチ
  6. 根本原因ライブラリの活用手法
  7. 根本原因を的確に示すための階層構造
  8. 事例演習

根本原因分析スキルは内部監査高度化プロセスのすべてを支える重要なスキルです。金融庁は、金融機関におけるガバナンスの重視を強く打ち出している中で、内部監査による根本原因の究明を強く求めるとともに、安易な原因の提示に対して厳しい目を向けていることが公表資料から読み取れます。

こうした中、根本原因分析は、内部監査部門にとって最大の難関となっており、内部監査の現場では、なぜなぜ分析を中心に、さまざまな手法が試みられてきたものの、まだ暗中模索の状態が続いているように見受けられます。本テーマのセミナーでは、効果的なアプローチ、直接原因の取り扱い、ライブラリの活用を紹介した上で、根本原因分析の効果的・効率的な手法について、わかりやすく説明します。

内部監査高度化を達成するためのフォワードルッキングスキル

  1. 当局から求められている3つの着眼点
  2. 内部監査は予測にまで踏み込む必要があるか
  3. 監査プロセスを大きく変更する必要があるか
  4. フォワードルッキングのための証跡とは何か
  5. データ分析はどこ程度まで進める必要があるか
  6. フォワードルッキングの表現方法
  7. 監査対象部署は内部監査のフォワードルッキングに同意するか
  8. 事例演習

従来の内部監査は、監査基準日を設定し、資料閲覧、インタビュー、データ分析によって、レントゲン写真とも表現される正確な実態把握を大きな任務としてきました。これに対して、金融庁が示した「金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題」においては、内部監査高度化について、「フォワードルッキング」が強調されており、本邦の内部監査プロセスは着眼点や分析手法の発展的見直しが求められています。

本テーマのセミナーでは、金融検査におけるガバナンス検証の豊富な経験や、監査法人における外部品質評価等の経験に基づき、内部監査高度化の最後のハードルとなるフォワードルッキングに向けた取組手法や、工夫すべきポイントについてわかりやすく説明します。

内部監査高度化に向けたカルチャー監査のキーポイント

  1. 当局の公表資料から見えるカルチャー監査への期待
  2. 経営戦略・ビジネスモデルについて内部監査は何をどこまで検証すればよいか
  3. 企業文化の見極めは監査プロセスのどの段階で実施すればよいか
  4. カルチャーの文章表現方法はどのようなものがあるか
  5. エビデンスはどこからどのような取得すればよいか
  6. 根本原因分析とどのようにリンクさせるか
  7. 事例演習

金融庁は「金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題」において、金融機関のガバナンスを重視する姿勢を明示しており、内部監査部門による経営戦略、ビジネスモデル、企業文化に踏み込んだ検証の実施が強く期待されています。

一方で、この分野はこれまで未踏の領域であり、参考となるような前例がなく、金融機関はその対応に苦慮している現状が散見されています。本テーマのセミナーでは、金融検査におけるガバナンス検証や、外部品質評価等の経験に基づき、カルチャーに対する着眼点、監査対象部署に対する質問方法、エビデンスによる裏付け、根本原因との関連といったカルチャー監査の手法について、わかりやすく説明します。

不正対応監査のキーポイント

  1. 金融機関の不正におけるパスカルの原理
  2. 不正のトライアングルにおける論点
  3. 監査現場における不正の兆し発見のための着眼点
  4. 未然防止・再発防止の効果に対する検証手法
  5. 未発見防止の効果に対する検証手法
  6. データ分析・アンケート分析の活用方法
  7. 事例演習

不正や不祥事件について、摘発はもちろんのこと、兆しを早期に発見して対応策を講じることが内部監査の大きな使命となっています。こうした中、当局による行政処分事例を見ると、不正や不祥事件が発生した場合、根本原因の究明が強く求められているように見受けられます。

また、未然防止の観点から、内部監査におけるフォワードルッキングの役割がますます重要となっており、組織文化の分析が必要となっています。本テーマのセミナーでは、金融検査における不正等の摘発や、不正防止の弱点指摘といった経験等に基づき、監査現場の目線による効果的な不正対応検証手法について、わかりやすく説明します。

機動的な内部監査を実現するリスクベース監査手法

  1. リスクベース監査の基本構造
  2. 機動的なリスクアセスメントの考え方
  3. 固有リスクの評価手法
  4. コントロールの評価手法
  5. 残存リスクの評価手法
  6. オフサイトモニタリングの動的な取組手法
  7. オンサイト監査の動的な取組手法
  8. リスクベースの表現手法(監査計画書・監査報告書)
  9. 事例演習

金融庁が公表した「金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題」における第2段階となるリスクベース監査は、各金融機関において、すでに構築済または着手済の段階と見受けられます。

リスクベース監査の具体的な取組手法においては、統一した手法はなく、各金融機関が、特性に応じて、工夫を重ねながら定着を図っている中で、実効性・効率性に問題が生じている事例が散見されます。

本テーマのセミナーでは、リスクベース監査の完成イメージを明確にした上で、その具体的な手法を再点検し、監査現場の目線に合わせた効果的かつ効率的な取組手法を豊富な経験に基づいて、わかりやすく説明します。

今事務年度における当局の方向性と着眼点

  1. 主な公表資料の位置付け
  2. 公表資料におけるキーワードの推移
  3. キーワードから見た今事務年度の方向性
  4. 当局の方向性に対応した内部監査の項目設定
  5. 当局の方向性に対応した内部監査の着眼点
  6. 経営監査の最前線
  7. 事例演習

金融庁は、金融検査マニュアルの廃止以来、ガバナンス重視の方向性をさらに鮮明にしており、金融機関の内部監査部門は、当局の公表資料(事務年度方針、ガイドライン等)をこれまで以上に注視する必要性が高まっています。

本テーマのセミナーでは、当局のこれまでの方向性を分析した上で、リスクベース監査から経営監査をめざす内部監査部門が、当局の方向性をどのように現場の監査プロセスに反映するかについて、豊富な金融検査経験や外部評価経験から、わかりやすく説明します。

実施体制

講師:武藤制揮(株式会社電研 内部監査高度化センター所長)

内部監査高度化支援(経営監査・リスクベース監査のプロセス構築、根本原因分析・フォワードルッキングの手法定着、個別監査レビュー、個別監査オンゴーイング等)、内部監査コソーシング支援(システムリスク監査、AML/CFT監査、事務事故対応監査等)、内部監査外部品質評価、内部監査スキルアップ集合研修講師(日本証券業協会、全国地方銀行協会、全国信用金庫協会、セミナーインフォ、大手金融機関等)に従事。

元金融庁検査局統括検査官第6部門長。主任検査官として外資系大手金融機関22社及びメガバンク海外4拠点の金融検査に従事。また、金融庁在職12年間に、銀行、保険、証券、信託、投信投資顧問、政府系金融機関等62社の金融検査に従事。

金融庁退職後は、PwCあらた有限責任監査法人ディレクターとして、大手金融機関36社の外部品質評価及び内部監査高度化支援のほか、138回の集合研修講師に6年間従事した後、株式会社電研を設立し現在に至る。

金融庁入庁前は、東京大学工学部を卒業後、総合商社において、貴金属、軽金属、電子部品等の営業を中心に19年間従事したほか、本邦主要銀行において、市場業務等に5年間従事。

【著作】

(共著)「金融機関の規制対応と内部監査」(中央経済社)

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